<五十年史について>
 
  【ごあいさつ】

 伝道の書第3章に「すべての営みには時がある」という非常に美しい一節があります。
 小林聖心の馳年史を繰りながら、私たちの心にいろいろな時の思い出が浮かんでくることと思います。50周年という時は、私たちが一度立ちどまって過去をふり返ってみる時、いまから結んでいく道を見定めるために今日までの歩みをふり返る時、ではないでょうか。  
 生徒として、あるいはここで働いた者としてふり返ってみたとき、小林の丘で過ぎていったさまざまな時が、私たちの心にそれぞれの感懐をかもしだすことと思います。
ある時の思い出は私たちの心を優しくなどませるでしょうし、またある時の思い出は 心に苦いものをめざませるかもしれません。過ぎ去った時を思うとき、私は過去のすべてを、ある種の優しい思いをもって佗んとうにありがたく受け入れ、肯定したいと思います。すべての人間の営みのひとつとして、学校の歴史のなかにも 間違い、失敗がはいりこんでいたことでしょう。でも、そのすべて――泣く時、笑う時、受ける時、すてる時――を通して、ここで働かれたいろいろの人たち、生徒たちを 通して、私たちは知らず知らずのうちに、どれほど豊かに神を受けたことでしょうか。
 私たちの過去の遺産を、今日の自分のうちに生き、そして成長していく生命として、優しく、謙虚に、しっかりと受け、肯定すること、このなかに、私は明日への希望のひとつの基礎があると思います。昨日のうちに神の御足跡を見る目だけが、まだ知らない明日を導き給う神の御手を私たちに感じさせるからです。
 そして、こういった心こそ、小林の歴史を通してマザー・マイヤーをはじめ、いろいろな万々が私たちのうちに育つように祈り、働き、そのために一生を捧げられたものではなかったでしょうか。
    昭和48年10月
                 聖心会東洋管区長
                 学校法人聖心女子学院理事長 伊庭 澄子                            (*昭和48年 当時の抜粋です。)
 
 
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【発刊のことば 】

  本年、小林聖心女子学院創立50周年を迎え、50年史を発刊することができましたのは、私どもの大きな喜びでどざいます。
 本校は現在、生徒数1000人余の大家族ですが、住吉での創立当時は外国人の修道女により始められた小さな塾にしかすぎませんでした。私たちはこれらの関西の聖心創立のため自らを捨て、教育に一生を捧げられたマザーのことを忘れてはなりませんが、何よりもこれらの方々の行為に示された奉仕の精神が、実はそれ自体、本校の精神に他ならないということを思い起こしたいと存じます。
 小林聖心の初代院長であるマザー・マイヤーは、しばしば「Big You and small i(Ⅰ)」と「自己を押え、相手を思う」ことを強調されましたが、この奉仕の精神こそ、私たちがあたため育て、次の時代へと伝えていかなければならないものだと思います。自己の利 益を第一忙して動いている現代社会のなかで、く他人のため)とい う奉仕の精神にいかに生きていくかは、私たちに与えられた今後の大きな課題です。
 変動いちじるしい現代、聖心の社会に対するアプローチの仕方も、いままでとは異なった形をとることと思います。しかしながら、いつの時代、どこの社会にも通用する広い心をもって、この奉仕の精神を育てていくよう今後も努力して参りたく、みなさまのご協力をお願い申し上げます。
    昭和48年10月
                 聖心会小林修道院長  若松 清子
                 小林聖心女子学院
                   小・中・高等学校長 竹井恒子
                           (*昭和48年 当時の抜粋です。)
 
 


小林聖心女子学院50年史

編集委員/松本 齋
     朝日 等
     小森より
     谷節子
     三宅幸子
発行日/昭和48年10月
発行/小林聖心女子学院
企画・写真/西村写真研究所
 
 

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